医療分野でのインテリジェントヘルス、クラウドサービス「Microsoft Genomics」とは？
医療にまつわるIT
医療分野でITと言えば電子カルテなどがあるが、昨今ではAIの活用によりカルテからの患者の病状推移の予測や、ベテランじゃないと難しいレントゲンの分析など医療のIT化は急激に進んでいる。
そんな中マイクロソフトが医療分野でのクラウドサービスを続々と展開させてきている。
Amazon,Appleとは違う切り口
AmazonとAppleが自社の従業員という、いわば利用者サイドから医療サービスに目を向けているのに対し、Microsoftは、研究者や医師のニーズを満たすという視点から、自社のクラウド資産の活用にフォーカスしている。
ここで中核になるのが「Microsoft Genomics」だ。
Microsoft Genomics：Microsoft Azureの一般的な入手可能性。研究者や臨床家に高度に加速されたクラウドベースのゲノム処理サービスを提供します。今回の立ち上げの旗艦パートナーはセント・ジュード・チルドレンズ・リサーチ・ホスピタルです。
ゲノム処理自体は日本でも解析サービスなどを行っている会社がある。医療機関や研究機関で、これらをクラウド利用できるというのはAI活用が現在どんどん手軽になっている点とも共通してるとも言える。
また、マイクロソフト自体がAzureをいろんな分野で活用可能だというブランディングを行っているとも言えるだろう。
他にもいろいろなサービスがラインナップ
医療機関の為のセキュリティ HIPPA/HITRUST
HIPAA / HITRUST - Health Data＆AI：医療機関がよりシンプルでコンプライアンス、セキュリティ、業界標準の互換性を備えたクラウドに移行するのを支援する、エンドツーエンドのアプリケーション開発基盤の一般的な可用性。
医療機関の為のAIネットワーク
ヘルスケアのためのAIネットワーク：Apollo Hospitals、インド最大の医療システムの1つと連携して、心臓病におけるAI中心のネットワークを構築する、Eyecareのマイクロソフトインテリジェントネットワーク（現在はヘルスケアのAIネットワーク）を拡張しました。
チームツール Microsoft 365 Huddle Solution Templates
Microsoft 365 Huddle Solution Templates：マイクロソフトのチームを拡張する新しい開発者用テンプレートを公開しているため、ヘルスチームは最先端のコラボレーションツールを利用してMicrosoft 365の品質とケアの成果を上げることができます。
イマイチピンとこないがナレッジか？ Project Empower MD
Project Empower MD：UPMCとの共同研究であるProject EmpowerMDは、医師のメモの負担を劇的に軽減するために、医師の意見や声を聞き取り、学ぶシステムを構築します。
その他
プロジェクトInnerEye：TeraReconと直感的な外科との新しい統合を発表。
未来の医療の始まり
世の中がどんなに不景気でも医療分野は需要と供給にあふれている。
人が不死、不死身の未来がこない限りはこのサイクルは続くだろう。
AIやIot,クラウドサーバの利用などが、当たり前のように医療分野に来ただけと言えばそれまでだが、他の産業などの分野に比べ医療での技術の拡散は爆発的な物となる可能性がある。
例えば今でもスマホなどを利用した簡易医療サービスから遠隔医療まで、どんどん医療の世界のIT化は進んでいる。
医療研究機関、病院、医者、患者が全て繋がった時、そこに蓄積される膨大な医療のビッグデータはリアルタイム性を持つ恐ろしい情報や技術を生み出す可能性がある。
マイクロソフトの動きはこのような世界が当たり前になる、新しい医療の形の始まりの序章にすぎないかもしれない。
